ペット終活

【獣医師さんに聞く】ペットの終活と看取り方

「終活」という言葉を聞いたことはありますか?

終活とは、死と向き合い、最後まで自分らしい人生を送るための準備のことです。

具体的には、遺言書を書いたり、身の周りの整理をしたり、お墓の準備をしたり…なんてことがあります。

この「終活」はペットでも必要です。

ただ、人間の終活とは若干異なり、

「残された時間を、飼い主様が後悔なく過ごせるように、またペットが安心して過ごせる環境を作ってあげる」

ということがペットの終活においては重要です。

この記事では、愛犬・愛猫の終活について、やるべき3つのことを解説するとともに、ペットの老化の指標や看取り方などを解説しています。

愛犬・愛猫の老後について不安を抱えている飼い主様は、是非読んでみてくださいね。

ペットの高齢期っていつから?

最近では犬や猫の寿命は長くなってきています。

犬の平均寿命は14歳を超えていますし、猫では20歳以上まで生きる子も多く見かけます。

高齢期がいつから始まるかは、犬種や個体差があるので一概には何とも言えませんが、おおよそ小型犬では10歳程度が目安となります。

中大型犬ではそれよりはやく老化の兆しが見えてきます。

猫においては、犬よりも高齢期はだいぶ遅くにやってくるように思われます(11~14歳程度)。

老化の指標

「最近、散歩に行きたがらなくなりました」

「食事を残すようになりました」

など、高齢期になってくると今まではなかった体の変調が見られるようになってきます。

ペットが高齢になってくると出てくる症状として、

  •   階段の上り下りができなくなる
  •   高いところに行かなくなる(猫)
  •   毛色が薄く、毛ツヤがなくなってくる
  •   太り始める、または痩せてくる
  •   白内障になる(犬)
  •   口臭が強くなる
  •   耳が遠くなる
  •   認知症
  •   なんとなく元気がない

などがあります。

寝ている時間が増える、いろいろなことに興味がなくなるなんてこともあります。

これらは老化現象でもありますが、何かしらの病気があって生じている場合もあります。

「年だからね…」で片づけず、気になる症状が増えてきた場合には、一度動物病院を受診してみるといいでしょう。

ペットの終活で必要な3つのこと

ペットの終活において大事なことは、愛犬や愛猫が健やかに過ごすことだけでなく、飼い主様が後悔なく過ごすということも大切です。

以下で、具体的な終活内容をお伝えしますね。

①思い出をたくさん作る

愛犬・愛猫が高齢になって、ずーっと寝ていたり、元気がない状態になってくると、

「ちゃんと大切にできていたかな?」

「ああすればよかった、こうすればよかったな…」

など不安や後悔を感じることも多いですよね。

でも大丈夫です。

そう思ったそのときから、改めて一日一日を大切に過ごすようにしましょう。

たくさん話しかけたり、いっぱい触ってあげたり、お気に入りのおやつをあげたり…

今日からまた、たくさん愛してあげましょう。

写真もたくさん撮ってあげましょう。

食べているとき、寝ているとき、楽しそうなとき。

写真は生きていた証ですし、見る度にその時を思い出せる大切なものとなります。

②部屋の環境づくり

高齢になると、足腰が弱ってくるため、ちょっとした段差が登れなかったり、ぶつかる・滑るなどして怪我をしてしまう場合も多いです。

そして、その怪我によって歩けなくなってしまったり、長期にわたる治療が必要になることもあります。

そのため、部屋を快適な空間にしてあげる必要があります。

  •   階段などは行けないように柵をつける
  •   フローリングなら滑り止めをシートを敷く
  •   ぶつかりそうなところは当たっても痛くないようにする

などをしてあげましょう。

また、自分でうまく移動ができない子の場合は、ブランケットやタオルを使って快適に過ごせるようにしてあげるといいです。

冷暖房も直接当たらないようにし、快適な温度と湿度を保つようにしましょう。

③医療費を用意

若いときに比べると、高齢で何かしらの病気になる確率は当然上がります。

特に腫瘍ができる可能性は大幅にアップし、治療を望む場合には、手術や抗がん剤といった治療費は高額になる場合が多いです。

ペット保険に入っている場合には、改めて契約内容を確認しておく必要があります。

医療費が治療の選択肢を狭めることもよくあるので、前もってある程度の貯蓄はしておきたいものですね。

最期について考えておく

愛犬・愛猫の最期についてどうするかは、あらかじめ家族みんなで話しておいた方がいいです。

家族によっては、高度な治療を希望する人や自然に任せるといった人もいて、意見が割れてしまうこともよくあります。

また、自宅で介護をするのか、動物病院や老犬・老猫ホームの様な場所に預けるかなども決めておくといいでしょう。

ペットの介護は、人と同じように大変なことが多いです。

特に仕事をしている方の場合は、動物病院に行ったりお世話をしたりと、両立が難しい場合も多々あります。

そして、お別れはある突然やってきます。

ペットも人間同様にお葬式や供養、役場への届け出などの手続きが必要です。

悲しみに暮れているときにいろいろなことを調べるのは意外と大変です。

前もって看取り方や供養の方法を決めておくなど、家族みんなで話し合っておく必要がありそうですね。

介護に疲れないために

「介護疲れ」とはよく聞きますが、これはペットの介護にも当てはまります。

毎日、排便や排尿の世話をしたり、ごはんをチューブで食べさせたり、注射の治療をしたり…とお世話の内容は多岐に渡ります。

また、病気がなんとか治らないか、最期はどうやって看取ればいいか、愛犬・愛猫をそっちのけで、ずっとパソコンで調べもの…なんてこともよくあります。

でもペットは多くを望んでいないはずです。

ただ、飼い主様がそばにいて、笑いかけてくれたり撫でてくれたり、そんなことが一番うれしくて一番重要だったりします。

どうか、肩の力を下して、楽しい介護ができたらなと思います。

そのためには、動物病院やペット施設など頼れる場所をあらかじめ探しておくといいですね。

【まとめ】ペットの終活と看取り方

愛犬や愛猫の終活は、安心して心地よく過ごしたり治療が受けられるように、環境や費用を準備しておく必要があります。

それと同時に、残された時間を飼い主様がどうやって過ごしていくかも重要となってきます。

お別れは必ずやってきます。

看取りをする場所や供養方法などについても、前もって家族みんなで話し合っておくようにするといいですね。

 

この記事を書いた人

トラまりも

ペットに関する専門的な情報を、わかりやすく伝えるブログ「トラまりものペット講座」を運営している獣医師さんです。

【飼い主様向け】ペットに関するいろんな疑問をまるっと解決!トラまりものペット講座

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